これらは特に目新しいものではないが、重要なことは、いかにしてこれを具体化し、将来につながる新産業・サービスとして実を結ばせるかということである。報告書にはそのための処方箋が一三三本も示されている。
ところが、折角の処方箋が店ざらしとなっているように思われる。少なくとも、この分野における施策が、国民に周知され、ひろく信頼を得ると同時に、着実に振興の成果を挙げているとはとても思われない。
こうした分野に対しては、まずもって規制緩和をよりいっそう徹底すべきである。さらに、投資減税や加速度償却、必要とあれば資金的な助成策を含めて、思い切った支援策を講じるべきである。財源面ではもちろん大きな困難があるが、これは先行投資≠ニ考え、国有財産の売却収入などを当てればよい。「必ず結実させる」との決意があれば、やがては豊かな歳入源になるはずであり、米国や英国の経験がそのことをよく示している。
また、そうした施策が国民に周知徹底され、広く活用されなければならない。
そこで、新産業プロモーション・センター≠ニでもいうべきものを産・官・学共同で設立し、全国各地の中小企業、ベンチャー企業に広く支援の輪を展開すべきである。政策的支援措置はもとより、研究開発の関連情報の蓄積と提供、さらには広報活動などを展開する。場合によっては全国各地の起業家同士を結びつける縁結び役≠つとめる必要もあるだろう。意欲ある人々が路頭に迷わないためにはこうした仕組みが必要であり、これによって短時間で集中的に振興の実をあげるべきである。 |